2016年8月24日水曜日

リオデジャネイロ・オリンピック取材日記(10)…8月20日(土)

【8月20日(土)】
目の前をプロポーション抜群の黒人3人が歩いていた

 会場までの道、後ろから見ると肩の周辺の筋肉がすごいナイスバディ―の黒人女性3人が歩いています。ぜい肉のない体からして、何らかのスポーツをやっているのかな。黒人3人組の歌手、スリー・ディグリーズを思い出しましたが、今の人は知らないでしょうね。

 コンパス(もう死後かな? 小学生の授業で使う文房具のことではないですよ)もあるので、歩くスピードも速く、追い越すことはできません。かといって、3人の女性の後をぴったりくっついて歩くのもはばかられるので、わざとゆっくり歩いて距離をとったり、スマホを出して、こっそり撮影したりして場をしのぎました。

 一番左の人の服、けっこうあちこちで見かけますが、生活の中でずり落ちることはないのでしょうか。ちょっぴり気になっています。

 さて、日本の協会関係者や応援団の大半はこの日に帰国。会場は、記者を含めて日本人がほとんどいなくなりました。東京でも、こんな日があるのでしょうか。以前は開催国は1階級1人、無条件で認められていましたが、国際オリンピック委員会の方針で、それはなくなったのです。

 今回のブラジルは16階級中5階級の出場。すべて自力での出場枠獲得でした。

UFC入りが決まっているマコフは初戦敗退。外でがっくりと
うなだれているところを盗撮した
午前のセッションでは、125kg級で過去3度世界王者になり、昨年の世界選手権は3位だったバイラル・マコフ(ロシア)が初戦でウクライナ選手に逆転負け。すでに、米国の総合格闘技入りが決まっており、総合の練習もしているとか。

 総合格闘技の記者でもある布施記者に「ネタがひとつできたね。総合の練習をやってうるような選手は、オリンピックで金メダルを取ることは難しい」と伝える。レスリングの動きがあるとはいえ、両者は別物。同時にやっていて優勝できるほど、甘い世界じゃないわけです。

 山本KIDがレスリングに復帰参戦した時、当時の全日本王者が「負ける気はさらさらないです」と語気を強めたことを思い出した。専門家には専門家の意地があるんですよね。

 日本選手がいないこともあり、午前と夕方のセッション間に増渕記者、布施記者とパーク内に出てみました。このパーク内に入るには、何らかの競技チケットを買う必要があるそうです。特にどの競技、ということでなく、とにかく入ってみたい、という人に人気な競技のひとつがレスリングだそうです。前売りの段階で完売されておらず、入場料が安いからです。


ですから、チケットは当日になって売り切れになっても、会場はスカスカ(私の頭のことではありません)ということもあるわけです。ちょっぴり寂しい人気ですね。前売り券の段階で完売するようであってほしいのですが…。

この日のお昼ごはん。これで約900円
でも、このやり方、ちょっとおかしくないですか? 商魂たくましすぎるというか…。パーク内くらいは自由に入れてほしいですね。初めて広場のフードコートで食事したのですが、ぼったくりと思えるほど少量で高いし、グッズの売っている建物は数百メートルもの列。そのくらい商品がさばけているわけで、入場そのもので金を取らなくとも、しっかり稼げると思うのですが。

 午後のセッションでは、86kg級でサデュラエフ(ロシア)が予想通り優勝。10代で2度世界チャンピオンとなり、20歳3ヶ月でオリンピック王者です。ビル・メイさんに「史上最年少?」と聞くと、19歳の王者が2人いると教えてくれました。さすがメイさん。世界のレスリングの記録については、頼ってばかりです。

 夜は、布施記者とともにメイさんと食事に行きました。最初に行ったステーキ店。ちょうど、吉田沙保里選手のライバルのソフィア・マットソンのお父さんがいました。メイさんの顔見知りです。今回、マットソンは3位に終わりましたが、肩けがしていたそうです。で、現役を続けるかどうか聞いたら、続けますとの答え。ヘレン・マロウリス(米国)も年齢からすればまだ続けるでしょう。4年後に向けて、53kg級はマロウリスとマットソンを中心とした展開となるでしょう。日本はだれが加わるかな?

ソフィア・マットソンの父と記念撮影
食事の最中、大きな歓声が沸きます。大きなビジョンでサッカーの決勝、ブラジル-ドイツをやっていたのです。PK戦の末、ブラジルが優勝。その瞬間、フードコートが爆発したことは言うまでもありません。

 帰り道、藤森広報委員長と事務局の高橋君とばったり。高橋事務局員は明日、帰国するそうです。また一人、日本人がいなくなる。「いよいよ寂しくなるね~」という言葉が出そうになったが、高橋事務局員の頭を見たら、言えなくなった。

 東京オリンピック組織委員会のメンバーとして来ている藤森広報委員長は、閉会式翌日のフライトを取れず、23日に帰国の途につくそうです。最後まで+α、ご苦労さまです。

 歩いて帰るのは、疲れが限界だったので、白タクをつかまえ、値段交渉。100リアル(約3500円)と言ったところを、65リアルまで下げ、乗ることにしました。あとでぼったくり料金だと分かりましたが、乗る前に同意した金額なので、”ぼったくり”とは言わないでしょう。こんなことも、ありますよね。

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